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前のページへ戻るHOME > 法人向けサービス > 健康情報(法人向け) > かながわ健康支援セミナー>健康管理スタッフのための元気が出る健康教育の企画と実践
健康かながわ

 産業保健活動の向上を目的に行われている『かながわ健康支援セミナー』。今年度の第1回目が、神奈川中小企業センタービル・多目的ホールで7月19日に開催された。
  講師は、㈱ウェルネスライフサポート研究所の加倉井さおり代表。会の冒頭には、当協会の健康教育に関するインフォメーションもされ、事業場での従業員の健康管理に携わる担当者、52団体61人の参加があった。

グループワークで自ら体感する健康教育

 会場には6人がけのテーブルが用意され、「まずはみなさん、自己紹介を順番に1分でしてください」という加倉井講師の声で始まった。〝参加型〟のセミナーを提唱する加倉井講師は、グループワークでのルールを、①どんな肩書きの人でも、セミナー中は学ぶ立場として全員平等 ②相手の話を否定しないこと ③ここでしゃべったこと(聞いたこと)は、外では話さないと決める。そして、グループの進行役リーダーを決め、グループディスカッションに入る。
 
 この日のテーマ「元気が出る健康教育とは?」に始まり、「魅力ある健康教育のネーミングは」など、各テーマでグループ間にさまざまな意見が飛び交う。それを見守るように、加倉井講師はそれぞれのテーブルを回る。
  このグループワークを、参加者が体感することで、自ら実施する集団健康教育に応用できるようになっている。
  「日ごろの自分の活動を披露したり、相手の体験談を聞いたりして、持って帰るものがありましたら、ぜひ自分の引き出しに入れてお持ち帰りいただければと思います」という講師の言葉通り、参加者には充実した時間となったようであった。

魅力的な健康教育とは

 では、魅力的な健康教育とはどんなものか。加倉井講師は、「自分の興味関心と合ったテーマである」「話が聞きやすく、わかりやすい」「楽しい」「参加したくなる、欠席したくない」「参加したら自分にメリットがある」「担当する講師・スタッフに会いたい」「効果を実感する(行動変容・結果がでる)」「自己効力感、自己肯定感が高くなる」というような内容なら、元気が出る健康教育になるのだという。

  そのために必要なのが、①企画力 ②コミュニケーション力 ③プレゼンテーション力だという。そしてそれ以上に大切なのが、実施者の「想い」と実施者自身が「元気」であること。

  「初めからうまくいかなくても、熱意があることが重要です。特に若い人は、いろいろ試してみて、一つ一つの現場を大切に積み重ねていくといいですね」と加倉井講師。

人の集まるところにヒントがある

  健康教育の指導案作成と展開には、さまざまな工夫が必要だ。加倉井講師によると、「たとえばディズニーランドは、何度でも行きたくなりますね。キャラクターには何度でも会いたくなる。参加・体験できる施設がある。夢や希望、スタッフの情熱がある。

  サプライズがある。人が多く集まるところには、健康教育の企画と実践でヒントになることがたくさんあると思います」と、健康教育を進めていく上で、他の業界にも学ぶべきところは大いにあるという。

コミュニケーション力の高め方

  参加しやすい雰囲気作りのためのアイスブレイクは、一歩間違えば参加者を混乱させることになる。「必ず、なぜ、何のために、これ(アイスブレイク)をするのかを、事前に説明してください」と加倉井講師は自身の失敗談を交えて話す。

  また、他人をサポートする人は、何も話さなくても影響を与えるということを意識して、言葉を使わない、〝非言語コミュニケーション〟のスキルを磨くことも必要だという。笑顔やアイコンタクト、うなずき、相手との距離感など、プラスの方向に働くパフォーマンスができ、「この人ともっと話したい」「この人の話をもっと聞きたい」と思ってもらえれば、指導はやりやすくなる。

  そして、『加倉井流・元気が出るプレゼン・話し方(表)』も紹介され、「健康教育は1回1回が違う、真剣勝負の場。初めは必ず緊張します。自分のメンタルコントロールもする必要があります」というアドバイスもあり、好評のうちに会は終了した。

 

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