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健康かながわ

 
 平成24年度第6回かながわ健康支援セミナーが2月1日、横浜市港運健康保険組合保健センター(横浜市中区)で開催された。順天堂大学大学院医学研究科呼吸器内科学の瀬山邦明先任准教授を迎え、「職場における禁煙対策?喫煙と健康の問題」がテーマ。産業保健に関わる医師や看護師、保健師など61人(55団体)の参加があった。


職場における喫煙対策
「喫煙習慣は、個人の嗜好ではなく、ニコチン依存症と喫煙関連疾患からなる全身性疾患です」と瀬山医師(写真)。瀬山医師は、①タバコの歴史 ②喫煙による健康被害 ③受動喫煙による健康被害 ④職場における禁煙推進 ⑤順天堂医院での取り組み?という5つを柱に講演。
万能薬として考えられてきたタバコの歴史を振り返るとともに、喫煙と健康の問題を整理して解説。そして「産業保健分野で見てみると、喫煙は企業に経済的損失をもたらしているのです」と瀬山医師。喫煙は疾病リスクを高めて、労働者の健康を損なうばかりでなく、職場においては仕事の能率も下げ、労働時間のロスにもつながっていると指摘。例えば勤務時間中に5回喫煙(7分間)すると、1年間で31万円のビジネス・ロスが生じる。

またカナダでの調査では喫煙者1人あたりの企業にかかる負担額は年23万円。喫煙者が10人いると230万円になる。一方、禁煙成功者1人あたりにかかる企業の負担額は7万円程度と試算されているという。つまり喫煙者10人を雇用すると3年間で約700万円を企業は負担する。しかし10人を禁煙させるには70万円の負担で済む。「禁煙支援は経済効率にすぐれた優先順位の高い健康増進活動なのです」と話す。
また順天堂医院を敷地内全面禁煙にしたときの経験や禁煙できた患者の談話も紹介。「医療職だけでなく、人事・労務、同僚、友人すべての非喫煙者がすべての喫煙者の禁煙をお手伝いする。『禁煙は愛』をモットーに推進しています」と結んだ。

 

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