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Q&A集    現在検査のお取扱いを中止しております。
Q.
レジオネラの症状は?
A.
レジオネラ属菌の種類によって、肺炎を起こすレジオネラ肺炎(在郷軍人病)とインフルエンザ様の症状だけで、肺炎になることのないポンティアック熱に分けらます。

レジオネラ肺炎
7〜10日の潜伏期の後に37〜40℃の発熱、疲労倦怠感、痰の少ない咳、悪寒、呼吸困難などの症状がみられ重症の場合には死亡することがあります。

ボンテイアツク熱
悪寒を伴う発熱、筋肉痛などで症状がインフルエンザに似た熱性疾患。5日程度で回復します。1968年、米国ミシガン州ポンティアックの衛生局でビルの蒸発型コンデンサーがレジオネラ属菌のLegionellapneumophilaSG1に汚染していて144人が罹患したのが最初で、ポンティアック熱と命名されました。

Q.
なぜレジオネラと呼ばれるの?
A.
レジオネラ症のことを在郷軍人病ともいいます。日本でも第二次大戦までは現役を終わった軍人が故郷に帰って予備役などとなり在郷軍人と呼ばれていました。

アメリカの在郷軍人会(英語でAmericanLegionと呼ばれる)の大会が1976年7月フィラデルフィアで開かれました。この第58回大会参加者のうち1500人がフィラデルフィアのホテルに宿泊。このうち149人とホテル関係者合わせて182人が肺炎を発病し、その中から29人が死亡しました。

病原体として後にレジオネラ属菌が発見され、病気は在郷軍人(レジオン、Legion)の大会で発生したのでレジオネラ症(Legionaires'disease在郷軍人病)と命名され、病原体は在郷軍人(Legionaires)と肺を好む(Pneumophila)ということからLegionellapneumophila(肺炎性レジオネラ)と名付けられたのです。在郷軍人病は比較的高齢で、抵抗力の弱い人に罹患率が高く、一種の日和見菌とも考えられました。レジオネラ菌はその後新種が発見され、現在は50を超える菌種が報告されており土壌中に存在するグラム陰性桿菌であることもわかりました。

Q.
菌の特徴は?
A.
photo image【発育至適温度】
レジオネラ属菌は36℃前後で最もよく増殖し、4℃以下では培養不能になったり死滅する可能性が高くなります。70℃以上ではすぐに死滅します。45℃〜50℃以上では増殖しないか死滅する可能性が高くなりますが63℃の温泉から出たケースもあります。 一般的には20〜45℃が増殖する可能性が高い温度領域といえるでしょう。

【感染の形態】
肺炎型、非肺炎型ともに人から人への伝播すなわち流行ではなく、共通感染源(汚染された冷却塔水などからのエアロゾル)から複数の人が感染し発病します。 エアロゾルは2〜5μm前後の微細な水泡でレジオネラ属菌はこの中に包まれた形で肺に入り感染を引き起こします。

Q.
どういうところに生息してるの?
A.
レジオネラ属菌は自然界の土壌(地表から10cmくらいまでの深さ)と淡水(川や湖)に生息していますが菌数は多くありません。一方20℃以上の水が停滞または循環する人口環境水〔冷却塔水、給湯水、修景水(公園の噴水など)温泉、浴場(特に24時間風呂など)〕には高率に生息しています。

Q&Aレジオネラ属菌に関する参照サイト

横浜市衛生研究所:レジオネラ症について

国立感染症研究所
感染症情報センター:レジオネラ症

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