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肉眼的に明らかな出血の場合、黒色便では食道や,胃などからの出血が、血便では小腸下部、大腸、肛門などからの出血が疑われます。目に見えない出血すなわち潜血が陽性の場合にも食道から肛門までの間の出血が考えられます。
大腸がんのスクリーニング検査には免疫法による便潜血検査が利用されています。大腸がん検診では100 ng/ml(1ml中に1000万分の1グラム)前後をカットオフ値としています。この値以下から大腸がんはほとんど発見されていません。この値以上になった人を精密検査の対象とすると受診者の約5%が対象となり、その中の半数以上から大腸ポリープが発見され、更に約2%からがんが発見されているので有効な検査法となっております。
+アルファの豆知識
従来の便潜血検査では血液中のヘモグロビンを化学的に測定する方法が用いられてきました。この方法は非常に鋭敏で、便に血液がごく微量混じっていても検出が可能です。その反面、必ずしもヒトのヘモグロビンに特異的ではなく、食物として食べた肉や緑色野菜、薬物などとも反応して偽陽性が見られるため、検査前には厳密な食事制限が必要でした。
1970年代になって、抗体を用いて糞便中のヒトヘモグロビンを特異的に検出する免疫法が開発されました。しかし、この方法にも弱点があります。ヘモグロビンは糞便中では壊れやすく、免疫法では壊れたヘモグロビンは測定できません。正確な検査結果を得るには便を採ったらなるべく早く検査にまわすことが大切です。検査するまでの期間もなるべく涼しいところに保存するなどの配慮が必要です。
また、食道や胃、上部小腸からの出血では血液の腸管での滞留時間が長いのでその間にヘモグロビンは分解され、免疫法では検出されにくくなります。
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