法人向けサービス
前のページへ戻るHOME > 法人向けサービス > 健康情報(法人向け) > かながわ健康支援セミナー>PSA検査の進歩と前立腺がん検診での役割
 

健康かながわ 3 月7日、かながわ健康支援セミナー(主催=当協会)の特別編が当協会で開催された。当日のテーマは「PSA検査の進歩と前立腺がん検診での役割」。講師に当協会がん予防医療部部長・三浦猛医師を迎え、増加の著しい前立腺がんとそのスクリーニング検査であるPSA検査についての概要と最新の知見が報告された。当協会の近隣事業所から6団体・13人の参加者があった。。

PSA検査

前立腺がんは60歳後半から70歳前半に好発する男性特有のがんで、食生活の変化から、日本人の罹患率は近年上昇している。高齢者に多いがんであり、高齢化に伴う増加、という人口構成の現状を反映している。
 診断と治療法の進歩で早期であれば前立腺がんの10年生存率はほぼ100%である。
 前立腺がんのスクリーニング検査としてはPSA検査が行われている。PSA(前立腺特異抗原)とは前立腺上皮で産生される糖タンパクで腎臓からは排泄されない。検査は採血によるもので基準範囲は4・0ng/ml以下(70歳~※)となっている。
 三浦医師はPSA検査について、男性は50歳を過ぎたら1年毎、3回連続で検査し、自身の基礎値を知っておくことを推奨している。PSA値が1以下の場合、3年に1回の測定でもよく、PSA値10以下で発見される前立腺がんはほとんどが早期がんである、という。
 逆にPSA値が3回連続して上昇し、4・0を超えたら精密検査が必要で、値が40以上の場合、多くは転移を伴う進行がんであり、一方でPSA値が上昇しない前立腺がんもある、と注意を喚起した。
 PSA検査は自治体が実施する住民検診でも行われていて、2015年度のデータでは全国で76・9%、神奈川県内でも67%(33市町村中22)の自治体でPSA検査が行われている。全国のPSA検診の成績は要精検率7・36%、精検受診率57%、がん発見率0・55%である。

※(当協会の基準範囲)~64歳3・0ng/ml以下、65~69歳3・5ng/ml以下。

中央診療所のご案内集団検診センターのご案内