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健康かながわ

働く人のダイエットマニュアル

第5回健康管理懇談会が12月12日、松村ガーデンホール(横浜市中区)で「働く人の運動習慣」をテーマに開催され、日本体育大学の大野誠教授が「働く人のダイエットマニュアル-肥満と生活習慣病」を講演した。情報提供として神奈川県衛生部の岡崎学主査が「かながわ禁煙・分煙行動計画」を、また当協会の本田結が「当協会の運動セミナーの紹介」を行った。74団体93人が参加。

ダイエットの最終目標はその人にとって最適な体重「ベスト体重」を目指すことである。そのためには身体活動能力が最大時の体重を目標に日常生活を活動的にすることが重要視されている。ベスト体重を目標に減量指導する指標には、
①「健康体重」(BMI数値21~22)を目指す
②「身体活動能力」の高い体重を目指す
③「身体組成」(特に体脂肪率)をチェックする
④「体重歴」20歳頃の体重の7Kgオーバーしないことなどがあると日本体育大学の大野誠教授は話す。

実際の減量指導には脂肪を燃やすことが必要で、企業では「食事・運動・行動修正」療法の三療法が適用される。しかし最大の有酸素運動であるフルマラソンでも2400kcalしか消費せず、運動で脂肪を燃やすことは難しいと大野教授はいう。 まず食事療法による低エネルギーバランス食で体重を落とすことが必要である。しかしカロリー計算が実践できる人は少ない。そこで一つの方法としてカロリー計算をせず、どのようなものをどれだけ摂ったらよいかを表した「食生活ピラミッド」による「ダイエット日記」の記入がある。これを記入することで食事の量とバランスがチェックでき約1600~2000Kcalの間で食事がコントロールできる。

しかし食事療法だけだと体重は落ちるが基礎代謝が低下し、2~3週間で体重が落ちにくくなる。またインスリン感受性も低下し血糖の改善が見られず、筋肉が落ちる人もいるという。この食事療法の欠点をカバーするために運動が必要になってくる。 有酸素運動は1日に合計30分から1時間の早歩き(1キロm、10~12分)を目安に行い、基本的には歩くことを日常生活の中に組み込むことが重要である。

大野教授は「太る原因を見つけ、太りにくいライフスタイルに変える行動変容の方法として、記録や日記をつけ、客観的に自己分析を行い、生活習慣の問題点を見つける行動修正療法が高い評価を受けています」と説明した。

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