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健康かながわ

ライフスタイルの自己変容を促す健康支援プログラム

image第2回かながわ健康支援セミナーが8月31日、松村ガーデンホール(神奈川県予防医学協会7階)で開催された。東京学芸大学健康・スポーツ科学講座の池田克紀教授を講師に「ライフスタイルの自己変容(セルフ・チェンジ)を促す健康支援プログラム」をテーマに講演を行った。このセミナーは神奈川県予防医学協会が事業所の健康管理担当者を対象に開催しているもので、67団体78人が参加した。 

ウォーキングは万能薬

image健康はその人のライフスタイルに係っており、ライフスタイルの自己変容(セルフ・チェンジ)によって、自分らしく元気に生きることができるのだという。しかしそのためには完璧を目指したり、他人との比較や競争的な生き方をするのではなく、楽しさや喜びを追求することがポイントだという。

池田教授は、健康であるためには、身体面や心理面、さらには自然や社会とうまくバランスや調和が取れていることが必要で、そのためには与えられた環境の中で、自分にとって一番良いと思う生き方を選択し実行することだという。

その手段としてまず、自分を知ること(自己モニタリング)が重要である。健康診断や身体への気づき、生活状況(食行動・喫煙・職場環境・飲酒)のチェック、心の健康チェック(ストレス診断)、歩行習慣のチェックなどが必要になってくる。 中でも歩行習慣のチェックが重要。人は歩数計を付けるだけで歩数が増え、さらには食生活や生活習慣全体に影響をおよぼすものという。

ウォーキングをすることにより、病気の予防や進行を抑えることにもつながると池田教授。

その例として、3か月間毎日300kcal(1万歩)程度の運動を行っただけで、内臓脂肪がかなり減ることがCT検査でも実証されている。内臓脂肪が減ることは、高BMI、高血圧、高血糖、高脂血症などの危険因子を減少させ、病気の進行を抑えたり、病気を治すことにもなると池田教授は説明した。

そして企業におけるウォーキングプログラムの成功例2例を紹介した。 その1例目は、平均歩数7000歩前後で有所見者が約10%減少し、高脂血症改善に効果が見られた。このことから生活習慣病予防に有効であり、さらにウォーキング実施による対費用効果も見られた(図)。

もう1例の1342名の事業場では、1日8000歩を目標に80日間実施した結果、ウォーキングプログラムの具体的身体効果として、26%の人に病気の改善が見られ、44.5%の人は肥満の改善になったという。さらに身体的効果ばかりでなく、心の健康にも25.1%の人が効果があった。
事業所における組織的ウォーキングプログラムは、参加者のライフスタイルや健康状態、さらには生活の質(QOL)にも影響をおよぼし、生活習慣改善につながるものである。

最後に池田教授は「今日から是非日常生活にウォーキングを取り入れて下さい」と話された。

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