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特定保健指導対策~行動変容をを効果的に支援するためには~

第5回かながわ健康支援セミナーが、12月17日松村ガーデンホールで開催された。ヘルスカウンセリングセンターインターナショナル所長、筑波大学大学院非常勤講師の小森まり子氏が「特定保健指導対策~行動変容を効果的に支援するためには~」をテーマに講演。同セミナーは当協会が事業所の健康管理担当者を対象に開催しているもので、今回は63団体79名が参加した。

平成20年度から導入される特定健診・特定保健指導における指導として求められているものに「行動変容」がある。行動変容支援の第一ステップは肥満や糖尿病といった状態を引き起こしている行動の背景を「聞く」ことである。行動変容支援のコミュニケーション法には、ヘルスガイダンス、共感的傾聴、ストレスカウンセリング、自己効力カウンセリングなどがある。これらをクライアントの状況に応じて使い分ける必要がある。このクライアントの状況を見極めるために必要なのが、「聞く」ことである。

例えば「仕事が忙しくて酒を飲まないと眠れない」というクライアントに対して、飲酒についての知識を伝えて、飲酒をやめるよう促しても根本的な解決にはならない。クライアントは〈社会的ストレス環境〉という負担を解消したい欲求を、飲酒行動で代替的に満たしているからである。この場合、支援者はクライアントの負担となっていることを聞き取り、ストレスカウンセリングといった支援を行うことが必要である。生活習慣病患者の8割近くは知識以外の支援がほしい人である、といったデータも示され、行動変容支援の手法の使い分けの重要さがうかがえた。

実際のカウンセリングの場面では、クライアントとの会話の中には、必ず何が問題となっているのかというキーワードが含まれている。食行動変容への動機や理解の有無、知識と実際の行動のズレ、実行を妨げている原因、に分けて聞き取りを進めると支援の方針を見立てやすいとのことであった。

最後に小森まり子講師はカウンセリング事例に沿ってロールプレイによる栄養指導支援の練習を行い、講演は締めくくられた。

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