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前のページへ戻るHOME > 法人向けサービス > 健康情報(法人向け) > かながわ健康支援セミナー> 産業医療スタッフによるうつ状態回復支援と問題社員対策
健康かながわ

味の素株式会社 全社担当産業医
阿久津 昌久 先生
かながわ健康支援セミナーの第2回目が、7月29日(金)に松村ガーデンホール(当協会2階)で行われた。
  メンタルヘルス対策のなかでも対応が難しいとされる〝新型うつ〟。その対応についてのセミナーということで、130団体160人もの参加があった。

  うつ病は再発率が高く、初回の発症で50%、2回目で75%、3回目においては90%といわれる。そのため1度目でしっかり直すことが大切で、それには社内環境の調整が不可欠であるという阿久津医師。「どうしたら産業医療スタッフの業務をスムーズに進められるか。まず会社側とうまく信頼関係を構築する必要があります。それには、会社のルールの中で医療的知識を基に、誰にでも平等でぶれない判断が必要です。

  産業医療スタッフの立ち位置は、いつでも中立。社員に近すぎても、会社に近すぎてもダメ。社員との友人づきあいはしないし、会社側にも擦り寄らないというスタンスです」。

  その上で、産業医・上司・人事がよく話し合いながら復職の目標などを一致させ、産業医が医療的な、上司が仕事上の、人事が最終的な決断をするという役割分担をしながら、誰にでも平等でブレない判断をする必要があるという。

  また、対応が難しいとされる〝新しいうつ病(表)〟に対しては、「うつ状態で休業した問題社員は、社内ルールを満たさなければ復職できません。すると自分が復職するためにはどうするべきか本人が真剣に考えるようになるため、休業は問題行動を解決させる最大のチャンスなのです」といい、さらに産業医療スタッフがとるべき具体的な対応策を、自らの体験を交えて説明した。

  阿久津医師は、「なんとか仕事ができる状態ではなく、生き生きと働けることが目標です。会社も、うつ病の本人も、産業医療スタッフも、みんなが幸せでwinwin(ウィンウィン)の関係に持っていけることを考えてやっていくということをわかっていただければと思います」と結んだ。

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